あなたの車は大丈夫?機械式駐車場によくある高さ制限を分かりやすく説明します!

 

機械式駐車場(タワーパーキングや昇降式、パズル式など)は、それぞれ装置ごとに車高や車両重量、各種寸法など安全に駐車するための制限が設定されています。
本記事では、これらの制限の中から「高さ制限」についてわかりやすく解説しています。

高さ制限が守られなかった場合、重大な事故につながる恐れがあります。
本記事を参考にして、機械式駐車場を安全に、安心して使えるようにしていきましょう。

 

機械式駐車場の高さ制限とは?

主に都市部の土地が狭い地域で活用されている機械式駐車場は、狭いスペースにもたくさんの車両を駐めることができます。
そんな機械式駐車場は限られた駐車スペースを活用するため、必ず車高による高さ制限が設けられています

車検証では車高は「高さ」として数値が記載されています
ただしオプション類であるETCアンテナ、ドアミラー、スキーキャリア、スペアタイヤ等が装着されている場合、車検証にはそのサイズが反映されません。
オプション類がついている車で機械式駐車場を利用する際には、そのオプション類を含めて実測したサイズが制限値内に収まっている必要があり、注意しなければいけません。

なお高さ制限は従来、1.55m以下と設定されている装置が多かったのですが、最近ではSUVやミニバンなど車高の高い車両が増加している事も有り、1.55mを超えるハイルーフ仕様の装置も増えてきています。

 

機械式駐車場の高さ制限による事故とは?

機械式駐車場で入庫する車が高さ制限を超えた場合、重大なトラブルに繋がることがあります

高さ制限を超えた場合、駐車装置自体が損傷する可能性や、それに伴い高額な賠償責任を負う可能性があります。
また、車体の損傷や、状況によっては運転手や周囲の方がケガを負ってしまう可能性もあります。

高さ制限以外にも車長・車幅・重量などの収容制限が設定されていますので、車が入庫する駐車場スペースの制限を満たしているかどうか、装置のご利用前にご確認いただくことが重要です。

 

車高とは?

機械式駐車場の装置には高さ制限が設けられています。
その高さ制限は車体の高さ、すなわち車高の数値を基にしています。
車高とは、タイヤの底から車体の天井部分までの長さを表します。

車検証には全高という項目がありますが、この項目にはETCアンテナやスキーキャリアなどのオプションを除いた高さが記載されています。
そのため、車検証に記載されている数値を参考にする場合は実寸サイズをよくご確認ください。
特に、冬季にスキーキャリアを装着している場合など、車高が一時的に高くなることがあるため、駐車場の契約をする場合には注意が必要です。

このような場合には、スキーキャリアやその他のオプションを含めた車体の高さを正確に確認する必要があります。
ただ、車高を実測するには、地面の水平さ、タイヤの空気圧、荷物の有無など、車高を測るために必要な条件は複数あるため、正確な数値を自分で測るのは少々難しいです。
オプションを含めた車体の高さを実測したい場合は、ディーラーや整備工場などの専門店に測定を依頼しても良いかもしれません。

安全に機械式駐車場へ入庫するためには、車体の高さを正確に実測し、装置に設定されている高さ制限と比較して、入庫が可能かどうかを判断することが大切です。

 

高さ制限をオーバーしてしまったら?

駐車装置の制限サイズより1cm超えているけど…入れたら入るから大丈夫かな?
そんな経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実際、機械式駐車場の駐車スペースは収容制限サイズよりも多少の安全を考慮して作られています。
ですが、収容制限サイズを超えて使用することで、車体が損傷する、タイヤやホイールが擦れてパンクに繋がる、ドアが開かなくなるなど、事故やトラブルが発生する可能性があります
特に、パズル式駐車場の装置内での高さ超過は、上記の写真のような大規模な事故が発生する可能性もあります。

したがって、車体が駐車スペースに入るかどうかを気にするだけでなく、収容制限サイズを守ることが非常に重要です。
収容制限サイズは、装置メーカーが車を安全に使用できると判断した「保証値」として設定されています。
もし収容制限サイズを超えて事故が発生した場合、保険が適用されなかったり、不利益が生じる場合があります。

駐車スペースに余裕があるように見える場合でも、収容制限サイズを意識しなければ、重大な事故やトラブルが発生する可能性があります。
そのため、車を駐車する際には、収容制限サイズを守ることが非常に重要です。
安全を最優先に考えて、収容制限サイズを遵守して入庫しましょう。

他にも駐車場に入庫する際に重要な各種制限について、こちらの記事で詳しく解説しています。
是非ご一読ください。

 

最低地上高とは?

高さ制限といえば一般的には車高を指しますが、高さの制限として最低地上高についても確認していきましょう。

最低地上高とは、車体の底面から地面までの距離で一番低いところとなります。
制限が守られていない車で入庫すると、車を駐車する鋼板であるパレットなどの部品と干渉してしまう可能性があります。

最低地上高の数値は、車検証には記載されていない数値なので、実測する必要があります。
ただ、自分で車体の数値を実測するというのは、前述の車高の実測と同じく様々な条件が必要なため、少々難しくなってしまいます。
機械式駐車場の最低地上高の制限と比べ、入庫する車の最低地上高に十分な余裕が無い場合には、ディーラーや整備工場などの専門店に測定を依頼しても良いでしょう。

他にも駐車場に入庫する際に重要な各種制限について、こちらの記事で詳しく解説しています。
是非ご一読ください。

 

駐車場の収容サイズ別の車種紹介

機械式駐車場では、収容可能な車種や車体サイズに制限があります。
駐車場の収容制限の中でも車体の高さに着目して、各車体の寸法に合わせた収容可能な車種を一部紹介していきます。

ただし、車種やグレードによっては多少の個体差があります。最新の仕様や正確な数値については、各メーカーの公式ウェブサイトや販売店にてご確認ください。
なお、収容制限は高さだけではありませんので、装置をご利用の際は必ず全ての収容制限をクリアしていることを確認するようにしてください。

全高1550mm以下の車種

  • トヨタ プリウス
  • トヨタ アクア
  • トヨタ カローラ
  • ホンダ フィット
  • ホンダ シャトル
  • ホンダ シビック
  • スズキ スイフト
  • スズキ イグニス
  • マツダ デミオ(マツダ 2)
  • マツダ CX-30
  • フォークスワーゲン ゴルフ
  • BMW 3シリーズ
  • メルセデス・ベンツ Cクラス
  • レクサス CT 200h
  • レクサス IS
  • レクサス UX

全高1750mm以下の車種

  • トヨタ ハリアー
  • ホンダ オデッセイ
  • ホンダ CR-V
  • スズキ ジムニー
  • スズキ ジムニーシエラ
  • マツダ CX-5
  • マツダ CX-8
  • 日産 エクストレイル
  • スバル フォレスター
  • フォード エコスポーツ
  • ルノー カジャー
  • フォークスワーゲン ティグアン
  • メルセデス・ベンツ GLCクラス
  • レクサス NX
  • レクサス RX

全高2000mm以下の車種

  • トヨタ アルファード
  • トヨタ ヴォクシー
  • トヨタ ハイエース
  • トヨタ ハイラックス
  • トヨタ ランドクルーザー
  • ホンダ パイロット
  • ホンダ N-BOX
  • 日産 セレナ
  • 日産 NV350キャラバン
  • フォード エクスプローラー
  • BMW X5(G05)
  • メルセデス・ベンツ GLEクラス
  • レクサス GX

 

まとめ

本記事では、機械式駐車場を利用する際に守らなければいけない制限の中から、高さ制限についてまとめてみました。
高さ制限が守られないと大きな事故に繋がる可能性があります。
また、高さ制限以外にも車長・車幅・重量は考慮すべき重要な要素です。

本記事を参考にして、機械式駐車場を安全に、安心してご使用いただければ幸いです。

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