【解説】車検証って必要なの?どう見るの?正しい車検証の見方を教えます!

 

駐車場に入庫する際や月極駐車場を契約する際、車のサイズや重量制限が設定されている場合があります。
その際、高さや横幅などのサイズは自分で測れても、重量は自分では測れないですよね。
しかし、車検証を確認すればサイズや重量、乗車定員数などの車に関する情報を確認できます

この記事で車検証に記載されている内容やその確認方法を知り、自分の車に関する情報を理解しておきましょう。

 

車検証とは?

車検証とは、その車が保安基準を守っていることを証明する公的証明書類です。
正式名称は「自動車検査証」といい、新しい車の納車や車検の際に発行されます。

車検証はその車の保全証明書のため、公道で車を運転する際に必ず携帯しなければならないと法律によって定められています。
不携帯では公道を走行してはならず、もし車検証不携帯で公道を走行してしまった場合は50万円以下の罰金が科されます。(2022年9月時点)

〜道路運送車両法第百九条〜

次の各号のいずれかに該当する者は、五十万円以下の罰金に処する。
第九項
第六十六条第一項(第七十一条の二第四項において読み替えて適用する場合を含む。)の規定に違反して、自動車検査証若しくは限定自動車検査証を備え付けず、又は検査標章を表示しないで自動車を運行の用に供した者

新車は、購入時から36ヶ月が最初の車検です。新車以外の場合は、24ヶ月ごとに車検を受ける必要があります。

また車検証にはその車に関してのさまざまな情報が記載されており、車検を受ける際や保険に加入する際以外にも、駐車場に入庫するために必要になる場合があります。

 

車検証の種類

車検証には「Aタイプ」と「Bタイプ」の2種類が存在します。それぞれの特徴をご紹介いたします。

左上の「番号」欄の右側に「A」と表記されている車検証です。一般的に交付されている車検証はこのタイプです。
Aタイプには「所有者」と「使用者」の項目があります。
「使用者」欄に「***」と記載されている場合は、所有者と使用者は同一という意味合いです。

 

Aタイプ車検証

左上の「番号」欄の右側に「A」と表記されている車検証です。一般的に交付されている車検証はこのタイプです。
Aタイプには「所有者」と「使用者」の項目があります。
「使用者」欄に「***」と記載されている場合は、所有者と使用者は同一という意味合いです。

 

Bタイプ車検証

登録識別情報制度により、2008年11月4日以降に交付されるようになった車検証です。
左上の「番号」欄の右側に「B」と表記されます。
Bタイプは、ディーラーやローン会社などが国土交通省に申請をして交付されます。
所有者と使用者が異なることが交付の条件です。

 

Aタイプと異なりBタイプには「所有者」の項目がありません。代わりに「備考」欄に所有者情報が記載されます。
ただし「備考」欄の所有者情報は変更があっても更新されないため、最新の情報ではない可能性があり、注意が必要です。

 

車検証に記載されている事項

検証の記載事項を1つ1つ解説していきます。
車検証をお手元にご用意してからご覧いただくと分かりやすいです。

 

自動車登録番号または車両番号

 車の登録ナンバーが記載されています。
ナンバープレートと数字・文字が同じであることを確認してください。

 

登録年月日/交付年月日

 車検証が交付された日付が記載されています。こちらは車検証の有効期限とは関係ない日付で、下記の場合に登録・更新されていきます。

  • 登録年月日…新車を納車した際の日付が登録される
  • 交付年月日…名義変更などで記載事項を変更し、車検証が交付し直された日付が登録される

 

初度登録年月/初度検査年月

 車が運輸支局に初めて登録された年月が記載されています。
※軽自動車は管轄が異なるため、「初度検査年月」という初度検査を受けた年月が記載されます。
「初度登録年月/初度検査年月」は一度登録すると変更はされません。
車の年式を表すものでもあるため、年式を知りたい場合はこちらを確認してください。車の売却時などにも関わる項目です。

 

自動車の種別

 道路運送車両法に則り、車の総重量や乗員定員などによって下記の種類に分けられます。

  • 軽自動車
  • 小型
  • 普通
  • 大型特殊

※この他に「小型特殊自動車」や「原動機付自転車」もありますが、これらは車検が必要無いために車検証は交付されません。
また、この種別によって税金が自動車税なのか軽自動車税になるのかが変わります。自分の車が何に該当するのか知っておくと良いでしょう。

 

用途

 下記の4種に分別され、該当するものが記載されています。

  • 乗用
  • 貨物
  • 乗合
  • 特殊

こちらは自動車重量税を計算する際に必要な情報です。「自動車の種別」と合わせ、確認しておくと良いでしょう。

 

自家用・事業用の別 

車は「自家用」と「事業用」の2つに分けられ、そのどちらかが記載されます。
自家用か事業用かによって税額や車検証の有効期限が異なるため、確認しておきましょう。
また、ナンバープレートの色も異なってきます
普通自動車の場合、自家用は白背景に緑文字、事業用は緑背景に白文字となり、軽自動車の場合は自家用が黄色背景に黒文字、事業用は黒背景に黄色い文字となっています。

 

車体の形状 

自動車の車体の形状はワゴン、SUV、ワンボックスなど様々ですが、車検証の「車体の形状」項目には下記の3種類に分類されます。

  • 箱型
  • バン型
  • 幌型(ほろがた)

分類方法はメーカーの申告制のため、似た形状の車でもメーカー次第で分類が変わる場合があります。

 

車台番号

 車1台ずつに割り当てられた識別番号が記載されています。
個別の識別番号のため、所有者に変更があっても「車台番号」が変更されることはありません
※車両番号とは異なります。

 

乗車定員

車に乗車出来る最大の人数が記載されています。

 

最大積載量 

車に積み込むことができる荷物重量の最大値が記載されています。
貨物自動車の場合に記載される項目で、乗用車の場合は記載されません。

 

車両重量 

車両重量とは「満タンの燃料やオイルなどが入った状態」で「積載物や人が乗っていない状態」の車の重量が記載されています。
収容制限の重量に収まっているかを確認する際に、車検証から読み取るのはこちらの数値になります。

 

車両総重量

車両総重量とは「車両重量に、乗車定員の重量と最大積載量を加えた状態」の車の重量が記載されています。
乗車定員の重量は、1名=55kgで人数分を計算しています。

 

長さ

車の先端から後端までの長さを示します。
※車検証にはスペアタイヤ等のオプションは含みません。

 

車の左端から右端までの長さを示します。
※ドアミラーは車検証のサイズに含まれていません。

 

高さ

タイヤの底から車体の天井部分までの長さを示します。
※車検証にはETCアンテナやスキーキャリア等のオプションは含みません。

 

車名 

車のメーカーの名称や、メーカーごとに割り当てられたコードが記載されます。

 

型式

車種や構造の識別用コードが記載されています。

 

原動機の型式

 車に搭載されているエンジンの型式が記載されています。

 

燃料の種類 

使用できる燃料の種類が記載されています。
車種によって「ガソリン」・「軽油」・「電気」と記載されています。

 

排気量又は定格出力 

車に搭載しているエンジンやモーターの排気量が記載されています。
エンジンの場合は「ℓ(リットル)やcc(シーシー)」、電気自動車などモーターで可動する車の場合は「Kw(キロワット)」の単位になります。

 

前軸重 

前輪のタイヤ2本にかかる重量が記載されています。

 

後軸重 

後輪のタイヤ2本にかかる重量が記載されています。

 

型式指定番号 

「型式指定番号」とは、メーカーが新車を販売する際に、車の性能が保安基準を満たしていることを国土交通省に申請し、合格した際に発行される番号です。

 

類別区分番号

車の様々な部品や装備品を細かく分類した数値が記載されています。

 

[使用者]氏名または名称/住所 

車の使用者の情報が記載されています。
「***」と記載されている場合は、所有者と使用者は同一という意味合いです。

 

[所有者]氏名または名称/住所

車の所有者の情報が記載されています。
例えばローンで車を購入した場合、ローン完済までローン会社の情報が記載されます。

 

使用の本拠の位置 

ローン購入などで使用者と所有者が異なる場合、本拠の位置も異なるため、使用者の拠点が記載されます。
「***」と記載されている場合は「使用者」項目と同じく、所有者と使用者は同一という意味合いです。

 

有効期間の満了する日

車検の有効期限の日付が記載されています。
車検の期限が切れている状態で公道を走行すると、不携帯時と同じく違反となり罰金が発生する場合があります
有効期限が切れる前に、継続検査を受けましょう。

 

車の売却や入庫で車検証が必要になる?

車検証はその車に関する様々な情報が記載されています。
車検証は公道を運転する時に携帯しておくことが必要な書類ですが、他にどういった場面で車検証が必要になるか確認していきましょう。

 

車検に通すとき

車検の際に必要な書類のひとつが車検証です。
車検証を紛失した状態では車検に通せないため、車の状態に関係なく合格できません。
車検証を紛失してしまった場合は、すぐに再発行手続きをおこないましょう。

 

車を売却するとき

車を売却する際は、車の名義を元の所有者から買取元へ名義変更しなければいけません。車検を通った車であることと、自分が所有者であることを証明するためにも、車検証が必要です。

 

駐車場に入庫するとき

駐車場において車検証が必要な状況は大きく二つあります。
ひとつは月極駐車場を契約する場合です。
契約している車と、実際に駐車場を利用している車が同じか確認するためなどに必要となり、多くの場合は車検証のコピー提出が必要となります。

もうひとつは「機械式駐車場を利用する際、重量や高さなどの制限を守るため」です。
機械式駐車場は平面式と異なり、機械によって駐車する区画(パレット)を制御します。
そのため、安全に利用するためにもパレットには車両制限があり、「長さ(全長)」「幅(全幅)」「高さ(全高)」「F値/R値」「最低地上高」「重量」の制限は守らなければいけません。

機械式駐車場に入庫する際の車両制限に関係する車検証の見方については、下記の記事で詳しく解説しています。気になる方は是非確認してみてください。

 

最後に

車検証は車が安全な状態であることの証明のほかに、様々な場面で必要になる大切な証明書です。

どんなことが記載されているのか、車検証が必要になった際はどれを確認すればいいのかなどは是非知っておいてください。きっと皆様のお役に立つ情報です。

 


 

パーキングドクターでは装置のメンテナンス、保守修繕、塗装工事も承っております。
塗装やメンテナンス費などお悩み事がございましたら、是非お気軽にご相談ください。

>機械式駐車場のメンテナンス、修繕に関してはこちら

>機械式駐車場の塗装工事に関してはこちら

TEL:0120-106-553

受付時間:24時間受付 / 土日祝 休み
※緊急故障受付は365日承っております。

 

タワー式駐車場のメンテナンスはパーキングドクターにお任せください
機械式駐車場にこんな症状出ていませんか?これらは重大トラブルの前兆です