大雨の災害時の、機械式駐車場のリスクと気を付けるべきポイント

 

近年、異常気象とも称されるほどの降水量が記録される大雨(ゲリラ豪雨・集中豪雨・台風・線状降水帯)により、各地で様々な被害が生じています。

機械式駐車場もその被害が生じる可能性の一つであり、大雨の際には、機械式駐車場の利用に充分な注意が必要です。
機械式駐車場は本来排水環境が整った場所に設置されますが、想定を超える豪雨や洪水によって機械式駐車場の装置内が浸水するリスクが高まります。
そのため、災害に備えてお車を守るための対策が欠かせません。

本記事では、大雨の際に安全に機械式駐車場を利用するための注意点をご紹介します。
お車の保護と安全確保のために知っておくべきポイントや、浸水リスクを回避するための手段などを詳しく解説していきます。

 

大雨の際の機械式駐車場の気をつけるポイント

大雨の際に気を付けておくべきポイントは以下です。

  • 大雨の際の機械式駐車場のリスクを知っておく
  • 事前に天気予報をチェックする

以上です。それぞれを詳しく説明していきましょう。

 

大雨の際の機械式駐車場のリスクを知っておく

大雨による洪水や浸水は、機械式駐車場の利用において大きなリスクとなります。

まず、機械式駐車場は設置環境により屋内外に設置されているため、豪雨や洪水によって浸水する可能性があります。
浸水すれば、お車が損傷を受けるだけでなく、機械式駐車場の故障や停止の原因ともなります。
装置のタイプによっても取るべき水害対策の内容が変わってきますので、事前にご利用の駐車装置がどのような水害対策を取るべき装置なのか、確認しておくと良いでしょう。

また、大雨による濁流や土砂崩れの被害があった場合には、機械式駐車場の周辺にも影響が及ぶ可能性があります。
大雨が予想される場合には、大切なお車を守るためにも、機械式駐車場を利用する前にそのリスクを理解しなければいけません。

 

事前に天気予報をチェックする

大雨が予想される場合には、機械式駐車場を使用せず、近所のコインパーキング、身内や知り合い勤務先など、万が一の時の車の避難場所を確保しておきましょう。
万が一、駐車場内が浸水してしまった場合や停止した場合には、車両の保護や安全にも問題が生じる可能性があります。
近年の豪雨災害は、予想を上回る結果になることも多く、少しでも可能性がある場合には早めに対応することが鍵となります。避難して何もないことが一番です。

また、天気予報だけでなく、自治体や施設の公式ウェブサイトやSNSアカウントなどでも情報を確認することがおすすめです。
防水措置や避難計画をしている場合もあるので、マンション駐車場などの管理者に連絡して、その駐車場がどのように大雨対策をするかを確認しておきましょう。
現地の状況に応じて、適切な判断をおこなえることが大切です。

 

大雨が予想される際の準備・対策

大雨が予想される際にできる準備・対策は以下です。

  • 事前に車を移動させておく
  • すぐ対処できる体制をつくっておく
  • 機械式駐車場は使用しない
  • 車両保険に加入しておく

以上です。それぞれを詳しく説明していきましょう。

 

車を使用する場合は、事前に車を移動させておく

大雨や洪水の予報が出ている場合、機械式駐車場を利用する前に、車を別の安全な場所に移動させる必要が出てきます。

大雨の悪天候だったとしても、毎日出勤などでお車を運転する方も多いかと思います。
その場合、出勤時間に駐車場が故障して出庫できないとなると、遅刻などのトラブルが想定されます。

また、大雨の影響で浸水のリスクが高まるため、洪水の可能性がある地域では車が水没してしまう可能性もあり、特に注意が必要です。
駐車場の場所によっては、機械式駐車場の装置が深刻な浸水被害を受けることもあります。
事前にきちんと確認しておくこともおすすめです。

トラブルを避けるためにも、大雨が予想される際には、事前に別の駐車場に移動させるなどの対策をしましょう。

 

すぐ対処できる体制をつくっておく

万が一、大雨による機械式駐車場のトラブルが起きてしまったら、いざというときに慌てないためにも備えをしておくことが重要ですよね。
まずは、機械式駐車場の現状をしっかりと把握しておくことが大切です。

マンションのオーナーや理事長(駐車場担当理事)などの管理者や、マンション等の管理人など現場管理を委託されている方の場合は、

  • メーカー名
  • 製品番号
  • 管理番号
  • 緊急連絡先(メンテナンス業者や契約者)
  • 保守契約の有無(その内容のチェック)
  • トラブル時の対応方法

これらの情報をあらかじめ調べてまとめておきましょう。

大雨などの悪天候だけでなく、日本は地震や台風など自然災害の多い国です。もしもの時にすぐに対応できるよう、管理事務室などに保管しておくと良いですね。

駐車装置利用者の方は、あらかじめ管理人または管理組合の方と連絡が取れる連絡先を控えておきましょう。

 

機械式駐車場は使用しない

事前にお車の移動をしておらず、大雨の際にも機械式駐車場を使用したい場合、利用者の方ができる対処法はほぼありません。

浸水によって機械式駐車場が故障しているかどうかの判断は、個人で判断せずメンテナンス業者・管理会社へ連絡しましょう。装置を動かす前に判断する事は難しく、装置を動かしている間に停止したり、事故に繋がってしまう可能性があります。

そうなってしまうと、お車も利用者の方も危険なため、安全のためにも”使用しない”という選択を取ることが大切です。

 

車両保険に加入しておく

台風や豪雨などの自然災害で大量の雨が流入し車ごと機械式駐車場が冠水してしまった場合、車両保険に加入していれば一般的には保険の対象になります。
車両保険では車の損害額から免責金額(保険加入者が自腹で支払う金額)を引いた分が、車両保険金として支払われます。
ただし、保険のサービス内容によっては支払われる車両保険金の最大額は決められていますので、再度確認をしておきましょう。

 

まとめ

機械式駐車場は便利であることは間違いありませんが、大雨などの災害時にはその利用は避けるべきです。
リスク回避のためには常に天気予報をチェックし、悪天候によるトラブルが予想される場合は、車両を安全な場所に移動させることが非常に重要になってきます。

大雨のリスクを理解して適切な対策を講じることで、お車と利用者さまの安全を守ることができます。
最終的な結論として、大雨の際には安全を優先して、無理に機械式駐車場を利用しないようにしましょう。

 

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