こんにちは。
パーキングドクタープラス編集部です。
・最近マンション駐車場の塗装が剥げてきたな…錆も目立つし、そろそろ塗装した方がいいのかな?
・外壁塗装の業者はすぐ見つかるけど、機械式駐車場の塗装もやっているのかな?
・管理会社にお任せで業者を頼んでいるけど、もっと良い業者はいないかな?
などなど、マンションにある機械式駐車場の塗装が剥がれ、錆が目立ってくると、塗装をどこの業者に頼めばよいのか分からず、困っている方も多いのではないでしょうか。
時々、機械式駐車場の塗装を外壁塗装業者に頼もうとしている方がいらっしゃいますが、機械式駐車場の塗装は、外壁塗装業者に頼むのはオススメできません。
この記事では、
・どんな業者を選ぶのがベストなのか?
・なぜ一般的な外壁塗装業者はオススメできないのか?
・機械式駐車場の塗装はどんな手順なのか?
などを、分かりやすくお話ししていきます。ぜひ、最後までお読み下さい。
一般的な外壁塗装業者と機械式駐車場の塗装業者との違いとは?
塗装業者というと、戸建て住宅やマンションの外壁塗装を行っている業者のことを思い浮かべるのではないでしょうか。これらの業者を今回は「外壁塗装業者」と呼びます。
上記とは別に、マンション駐車場で多く利用されている機械式駐車場の塗装を行っている業者があります。こちらを「専門業者」と呼びます。
では、実際に2つの塗装業者はどう違うのでしょうか?
外壁塗装業者とは
外壁塗装業者は、主に一戸建てやマンション、ビルの外壁塗装を行っています。
塗装を行う面は、コンクリートやモルタルがメインです。
外壁塗装業者の主な作業工程は下図の通りです。
<外壁塗装の主な作業工程>
※注:場合によって多少異なる場合があります
作業工程は、まず足場の設置、外壁洗浄を行い、外壁のひび割れ(クラックともいいます)の修繕や目地のコーキングを行い、そのあと塗装を行うのが一般的な流れです。
機械式駐車場の塗装業者とは
一方、機械式駐車場の塗装を行う専門業者についてですが、機械式駐車場はその名の通り「機械」なので、塗装をするにも専門知識を必要とし、機械式駐車場のメンテナンス業者がメンテナンス作業と共に、塗装も請け負うケースが一般的です。
また機械式駐車場の塗装で特に注意したいのは、「ケレン作業」や「パレットの補修」、「中間検査」「膜厚測定」などです。
機械式駐車場の主な塗装工程については下図の通りです。
<機械式駐車場の主な作業工程>
※注:上記工程はパーキングドクターが塗装を行う際の標準的な工程です。
ケレン作業とは?
ケレン作業とは「錆をしっかりと落とし、再塗装した後に内側から再び錆が発生しないようにするための作業」のこと。
錆が発生していなくても、しっかりと塗装するために古い塗膜を剥がしたりもします。
この作業をしっかりとやらないと、塗料の下で錆が進行し、塗装の耐久性が著しく下がってしまいます。
実際に、ケレン作業が十分になされていないと塗装面の下に錆が再発してしまい、通常なら5年程度はもつはずの塗装が、1~2年で塗替えを行わなければならなくなる場合もあります。
パレットの補修とは?
パレットの補修とは、錆が原因でパレットに穴(孔ともいいます)が開いてしまった場合、穴の周辺を切断し、鉄板を溶接して、パレットを補修する必要があります。
パレットの穴を放置してしまうと、車のタイヤが穴に落ちてしまったり、機械式駐車場を利用する方が誤って踏み抜いてしまいケガをする危険性があります。
このような状態は、早急に補修・塗装を行わなければなりません。
中間検査、膜厚測定とは?
※膜厚計でチェックしている様子です
中間検査とは、ケレン作業がきちんと行われたか、また錆びていない箇所でも旧塗膜が凹凸なく滑らかに削れているかなどをチェックします。
膜厚測定は、決められた膜厚になっているかを、膜厚計を使って測定します。
膜厚計は車の塗装チェックにも使われている塗装の厚さを測る測定機器です。また、上塗りなどでごまかすことができません。
これらの作業が、主に機械式駐車場の塗装と外壁塗装で異なる点です。
なぜ、一般的な外壁塗装業者に機械式駐車場の塗装を頼むのはオススメできないのか?
上記で機械式駐車場の塗装と外壁塗装で異なる点をいくつかお話しさせていただきましたが、なぜ外壁塗装業者に機械式駐車場の塗装を頼むのはオススメしないのでしょうか?
その理由を3つにまとめてみました。
理由1:機械式駐車場の塗装には専門知識が必要だから
機械式駐車場を塗装する場合は機械部分もありますので、塗装知識の他にも機械式駐車場に関する専門知識が必須です。
そのため、知識のあるメンテナンス業者が定期的なメンテナンス業務と併せて、機械式駐車場の塗装を行っています。
一方、一般的な外壁塗装業者は誤解を恐れずに言うと、機械式駐車場については「素人」と言っても過言ではないでしょう。
機械式駐車場の中でも特に傷みやすいのがパレットですが、塗装をする際はもちろん他の部分の塗装も行います。
その際に、どこまで塗装していいのか?逆にどこを塗装してはいけないのか?などを、正確に理解している外壁塗装業者は、ほぼいないのではないでしょうか。
機械式駐車場の専門知識がないと、塗装が必要な部分が塗装されていなかったり、逆に塗装してはいけない部分も塗装してしまったり、適切に塗装されない可能性があります。
理由2:メンテナンス業者が総合的に機械式駐車場の保守管理をしているから
機械式駐車場は、ほとんどの装置でメンテナンス業者による保守点検をしていると思います。
機械式駐車場のメンテナンス業者は機械部分だけではなく、総合的に機械式駐車場の状態を見ています。
ですので、塗装だけを外壁塗装業者に頼んでしまうと、装置の状態に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
例えば、塗装をしてはいけない横行レールやチェーンなどにも塗装がされてしまう場合があり、そのような場合はメンテナンスや改修工事の際に別途費用が必要になってしまうこともあります。
理由3:危険が伴う作業だから
また、機械式駐車場は事故が起こる可能性もある装置です。
たとえ塗装のみとは言え、装置を作動させ、装置内に作業員が立ち入るために危険が伴う作業ですので、安全に作業が行えるような教育がしっかりされている業者を選ぶべきです。
機械式駐車場の塗装を行う業者について
ここまで一般的な外壁塗装業者と、機械式駐車場の塗装を行っている業者との違いや、双方の主な作業工程の流れなどをお話してきました。
マンション管理においては、かかる費用についても大切ですが、機械式駐車場を利用する方が安心して末永く利用できるよう、信頼のできる業者に塗装を任せるのが良いですよね。
では、機械式駐車場のメンテナンスや塗装を行っている業者は、主にどのような会社があるのでしょうか?
機械式駐車場の業者は、大きく分けて「メーカー系」と「独立系」の、2つのタイプがあります。
<メーカー系業者>
・株式会社 IHI扶桑エンジニアリング
・新明和パークテック株式会社
・株式会社 豊国パーキングシステム
・日栄インテック 株式会社
・株式会社 ニッパツパーキングシステムズ
など
<独立系業者>
・株式会社 テクノパーク
・日本駐車場メンテナンス 株式会社
・大芝産業 株式会社
・株式会社 ファム
・パーキングドクター
など
あなたのマンションでご利用の機械式駐車場に対応でき、信頼できる実績や技術力がある業者を選ぶのが良いでしょう。
最後に
機械式駐車場の塗装作業では、一般的な外壁塗装業者よりも機械式駐車場のメンテナンス業者に任せることをオススメします。
費用面ももちろん大切ですが、最も重要なのは利用者の方が気持ちよく安心して利用でき、機械式駐車場が末永く使えることではないでしょうか。
機械式駐車場の塗り替えについてご興味のある方は、ぜひ「機械式駐車場の塗り替えってどんな手順でやるの?日数は?」の記事をご覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
また、我々パーキングドクターはお客様の状況に合わせて機械式駐車場(タワーパーキング等)のメンテナンス・保守修繕・リニューアル・サブリースのご提案などさせていただいております。
お悩みの際はお気軽にお問合せください。