機械式駐車場の解体・平面化の方法とメリデメ比較

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機械式駐車場の解体・平面化について

 

こんにちは。
パーキングドクタープラス編集部です。

マンションの駐車場には、狭い土地を有効活用できる機械式駐車場がよく使用されています。 そんな機械式駐車場ですが、近年高齢化により免許証の返納や、車を所有する人の減少、車両自体の大型化により機械式駐車場を利用できない等の理由から、マンション駐車場の空きが増えるといった問題を最近よく耳にします。 仮に使用していなくても、機械式駐車場は定期的なメンテナンスが必要です。機械式駐車場の利用者が減ってしまうと、管理費用が大きな負担になってしまいますよね。

そういった場合は、解体や撤去の初期費用はかかってしまいますが、機械式駐車場を解体し、平面式駐車場にリニューアルをすることで、のちの維持費を大幅にコストダウンすることができます。 今回は機械式駐車場を解体・平面化するメリットやデメリット、そして平面化するにはどういった方法があるのかをまとめてみました。 実際に機械式駐車場を解体・平面化する場合には、それぞれの方法や特徴をきちんと理解して選ぶことがとても重要になってきますので、お住まいのマンションに当てはめながらぜひご覧ください。

 

機械式駐車場の平面化

機械式駐車場の平面化

もし「お住まいのマンションにある機械式駐車場を平面化できないかな…」と、あなたがお考えでしたら、恐らく利用者も減っていて、今後も機械式駐車場が利用されないことを懸念しており、老朽化するとメンテナンス費が今後さらにかかると予想されているのではないでしょうか。 それもそのはず、今、日本中の機械式駐車場で老朽化が問題になっているのです。
機械式駐車場がマンションの駐車場として普及され始めたのが、昭和60年代(1980年代後半)以降と言われています。

点検報告などが法的に義務付けられていない機械式駐車場ですが、国税庁が通達する機械式駐車場の法定耐用年数は10年とされています。(もちろん、きちんとメンテナンスをしていれば、もっと使い続けることは十分に可能です) 古くなった機械式駐車場を今後どう管理していくかは、マンションの管理組合にとって大きな悩みだと思います。 この先、今の機械式駐車場を維持していくことが難しいのでしたら、機械式駐車場を平面化することも方法の1つかもしれません。

 

機械式駐車場を平面化するメリットは…

では、機械式駐車場を平面化するメリットはどんなことがあるのでしょうか?

機械式駐車場を平面化するメリットは、

(1)定期的なメンテナンスがほぼ不要である(コスト削減)

(2)ハイルーフ車などの大きな車両でも駐車可能になる

(3)故障などのリスクがない

(4)機械操作などの待ち時間がない

(5)段差がなく駐車しやすい

(6)駐輪場、バイク置場など別の用途にも活用できる

といったメリットが挙げられます。

 

一方でデメリットは、機械式駐車場よりも収容できる車の台数が減ってしまうことです。

 

駐車場の附置義務に気を付けよう

自治体によっては、駐車場法に基づき「駐車場の附置義務」という条例が定められているところがあります。 これは、過去に都心部等で駐車場不足が問題となったことで制定されたもので、大規模な商業施設やマンションを新設する際には、収容できる駐車台数を一定数設けることを義務付ける条例です。 お住まいのマンションによっては、この附置義務がある駐車場に当てはまる可能性があります。

このことを知らずに機械式駐車場を平面化し駐車台数を減らしてしまうと、この附置義務の条例に違反してしまうかもしれないのです。 しかし、平面化することで附置義務に違反してしまうと思っていても、最近では車を所有する人が減少している傾向もあることから、国土交通省でも附置義務条例の見直しが図られていて、特例として平面化を認める動きが各自治体で見られています。

まずは機械式駐車場を平面化できるかどうか、お住まいの自治体に附置義務について問い合わせ、調べてみるのが良いでしょう。

 

解体・平面化について

解体・平面化の方法

次に機械式駐車場の解体・平面化の方法についてお話しします。

機械式駐車場の解体・撤去工事は、まず電力の遮断を行い、屋外の場合は重機を使用し、屋内で重機が使用できない場合は、手壊しによりパレットやフレーム部分を切断し、搬出します。 その後、残ったものがピットです。ピットとは、機械式駐車場において車を格納しておくための地下スペースのことです。 平面化の際は、空になったピットを砕石で埋め戻す方法と、ピットをそのまま残して鋼製の床板を設置する方法の2種類があります。

 

平面化の方法①埋め戻し

埋め戻し

埋め戻しとは、ピット内に砕石を埋め戻し、アスファルトやコンクリート等で舗装する工法です。 ただし、ピットをそのまま残して埋め戻す場合、ピットに排水のための穴を開けてから埋め戻しますが、ピットのコンクリートの下に空洞ができやすく、地盤が緩み陥没するリスクがあります。地震の際も同様に被害に合いやすいです。 またピットを撤去してから砕石で埋め戻すことも物理的には可能ですが、多大な撤去費用がかかってしまうため、おすすめできません。

埋め戻しによる平面化について、詳しくはこちらをご覧ください。

【機械式駐車場の埋め戻しの手順とメリット・デメリットについて】

また、砕石で埋め戻すと地盤に相当な重量がかかります。

お住まいのマンションによってはマンション自体の構造に影響が出る恐れがあるため、埋め戻しによる平面化ができない場合があります。

そういった場合には、鋼製の床板による平面化がおすすめです。

 

平面化の方法②鋼製平面化

鋼製平面化

鋼製平面化とは、ピットの上から鋼製の床板で蓋をして平面化する工法です。 埋め戻しによる平面化は地盤への影響が懸念されますが、鋼製の床板は軽くて負荷がかかりにくいのが特徴です。また、定期的なメンテナンスもさほど必要ありません。 ピットを残す工法なので、将来的に駐車場需要が増加した場合に平面式から再び機械式駐車場にリニューアルする等にも対応しやすくなります。

鋼製平面化について、詳しくはこちらをご覧ください。

【機械式駐車場の鋼製平面化の手順とメリット・デメリットについて】

 

機械式駐車場の解体・平面化まとめ

マンション管理において、機械式駐車場の維持については非常に悩むことだと思います。 機械式駐車場を撤去し平面化するにおいても、マンションの地質、埋め戻しや鋼製平面化の特性等を充分理解したうえで、どの方法にするかを慎重に検討する必要があります。 そして、何よりマンション住民の方が、納得して利用できる駐車場になるかをしっかりと考えていくことが重要です。

平面化の方法は1つではありませんので、ぜひ今回紹介したその他の記事も読んでみてくださいね。

 

加藤 芳正(技術参事)
この記事の監修者 加藤 芳正技術参事(駐車場保守部門)|第二種電気工事士・消防設備点検資格者

機械式駐車場の保守点検・緊急故障対応を25年にわたり現場で経験。部品の調査・選定から積算、工事管理までを一貫して手がけるベテラン技術者です。

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(参考:機械式駐車場のサイズ・重量制限ガイド (参考:立体駐車場の種類と仕組み